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【地鎮祭】家を建てる前に抑えておきたい8つのポイント | 費用や服装などのアレコレ

最近地鎮祭を行う家庭が減ってきています。家を建てることは人生の中でも大イベントかと思います。そんな大イベントだからこそ地鎮祭を行いたい、地鎮祭ってどんなことをするのか知りたいという方のために8つのポイントをご紹介したいと思います。

地鎮祭とは

地鎮祭には2つの意味があるとされています。

一つ目は、基礎工事に取り掛かる前にその土地に住む神様を鎮め、土地を使うことへの許可を得ること。

二つ目は、これからの工事の安全と、家の繁栄を祈願すること。

以上のことから、工事着工前に行う儀式とされています。

日取りはいつがベスト?

基本的には施主様の都合の良い時に行いますが、やはり大安を気にされるかと思います。もちろん大安に行うことに越したことはありませんですが、大安以外でも良い日とされている日があることはご存知でしょうか。もちろん凶とされている日もありますので合わせてご紹介します。

六曜(ろくよう)

カレンダーに書いてある「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」は六曜という暦の中でも一番有名な暦注(日時や方位などの吉凶、その日の運勢など)のことです。

〇先勝(せんしょう、せんがち)「先んずれば即ち勝つ」の意味を持ち、何事も急ぐことが良いとされています。

 

そのため地鎮祭を行うなら午前中がベスト。

〇友引(ともびき)友を引くという意味から、結婚式などのお祝い事には良い日であるとともに、葬儀などには避けたい日とされています。

 

地鎮祭を行うなら午前中または夕方がベスト。

△先負(せんぶ)「先んずれば即ち負ける」の意味を持ち、先勝とは逆で急用などは避ける日とされています。

 

しかし凶とされるのは午前中だけなので、午後に地鎮祭を行うなら問題はありません。

×仏滅(ぶつめつ)六曜における大凶日で、何事をするにも凶日とされています。

 

仏滅に限り吉となる時間帯はありませんので、地鎮祭を行うのであれば一日遅らせて大安の日に行うことをオススメします。

◎大安(たいあん)「大いに安し」の意味を持ち、六曜の中でも最も吉日とされています。

 

何をやっても成功しないことはない日とされ、特に結婚式などのお祝い事を行うことが多い日なのです。

△赤口(しゃっく、しゃっこう)六曜のなかでも、凶日とされている赤口。陰陽道の中でも6日ごとに巡ってくるという凶日。

 

赤舌神が使役する六鬼の鬼神(6人の部下)のうち三番目の鬼神が横暴で人々を悩ませることから、お祝い事などはしない方がいいとされています。

また、その鬼神の休憩時間が11時から13時頃のため、その時間帯だけは何も起こらないことから吉とされています。

十二直(じゅうにちょく)と建築吉日

注暦のなかの一つの暦で、十二直の「直」は「当たる」という意味があります。昭和初期まで六曜よりも当たると言われ、十二直で吉凶を判断するのが一般的でした。

また、建築吉日は十二直の「建(たつ)」「満(みつ)」「平(たいら)」「定(さだん)」「成(なる)」「開(ひらく)」の6つとされています

現在では六曜が主流でありますが、十二直(建築吉日)も気にする人もいます。

〇建(たつ)神仏の祭祀や新規事業、棟上げなど「始める」ことに良い日とされています。
除(のぞく)病院に掛かること、井戸を掘ること、祭祀など悪いことを「除く」には良い日。
〇満(みつ)すべてが「満たされる」ことから、お祝い事などに良い日とされています。
〇平(たいら)地固めや柱建て、壁塗りなど物事が「平ら」になる良い日とされています。

 

しかし穴を掘るなどは凶とされています。

〇定(さだん)善悪が「定まる」ということから、建築、柱建てなどに良い日とされています。
執(とる)「執り」行うことから、祭祀、お祝い事には良い日とされています。
×破(やぶる)「破る」ことから契約やお祝い事、開店開業には向かない日とされています。逆に家屋の取り壊しなどには吉。
×危(あやぶ)何をするにも「危ない」日とされています。ただし、お祝い事に関しては吉日。
〇成(なる)物事が成就する日ということから建築、開店、種まき、移転、旅行、婚姻、新規ごとは吉。
納・収(おさん)物事を「納める(収める)」日とされ、収穫や商品の購入に良い日。しかし葬儀、旅行、祭祀などは凶とされています。
〇開(ひらく)開店開業や結婚、建築など「開く」ことに吉。葬儀やその他不浄ことは凶とされています。
×閉(とづ)金銭の出納や池を埋めるなど、何かを「閉じる」ことには良い日。しかし店を開店させることなど「始める」ことは凶。

三隣亡(さんりんぼう)

こちらもよくカレンダーで見る言葉ですが、「どういう意味なんだろう?」と思ったことはありませんか。実はこの「三隣亡」とは建前など建築に関する凶日され、この日に建築事を行うと「三件隣まで亡ぼす」とされてきたため、今でもこの日を避ける建築関係者が多くいます。

江戸時代の本には「三輪宝」と書かれ、注記として「屋立てよし」「蔵立ててよし」と記されており当時は吉日とされていました。しかし、「よ」と「あ」の書き間違えにより、「よし」が「あし」となったため、凶日として扱われることとなり「三輪宝」が「三隣亡」となったという説があります。

当日の服装は、普段着でOK

地鎮祭は儀式ではありますが、スーツなどで挑む必要はありません。

公共工事や大規模な工事であればスーツで、ということもあり得るかとは思いますが、一般のご家庭で地鎮祭を行うのであれば普段着で構いません。ただし儀式ということを忘れてはいけません。派手すぎる格好などは控えた方が良いでしょう。

何を準備したらいい?

お供え物

お供え物は、神饌(しんせん)または御饌(みけ)と言い、神様に献上するお食事のことです。

山の幸季節の果物を3~4種類くらいが目安です
海の幸一般的には鯛を頭と尾が付いたもの用意します。鯛がない場合は他の魚で代用していただいても構いません。
野の幸トマトやナス、きゅうりなど地面の上に成るものと、大根やサツマイモ、ニンジンなどなど地中に成るものをそれぞれ旬のものを2~3種類ぐらいずつ用意します。
お酒お酒は清酒(日本酒)を1本または2本用意するのが一般的です。のし紙は「奉献」と書き、のしの下には施主様のお名前を書いて準備しておきましょう。
お米、お水、塩お米は洗って一晩乾かしたものを使用します。量について神官や地域により違う場合がありますので、神官または施工会社へ問い合わせておくと良いでしょう。

盛砂

盛砂用の砂が必要です。この砂は施工会社で準備する場合がほとんどですが、稀に施主側で用意しなくてはいけない場合があります。その場合は「川砂」または「山砂」をご用意下さい。

詳しくは施工会社または神官にお問い合わせください。

▲川砂の場合

ご祈祷料・お車代

地鎮祭当日、お納めするご祈祷料と、神官自身が車を運転してくる場合のお車代を準備しておくと良いでしょう。

施工会社が地鎮祭の手配やお供え物の準備を代行する場合があるので、地鎮祭を執り行う予定のある方は必ず施工会社へご確認ください。

当日の流れ

神官が進めてくださいますので、難しいことはありません。玉串拝礼など代表の人が前に出る場合などは教えてくれますので、神官に身を任せていれば大丈夫です。

修祓(しゅばつ)祭事に先立ち参列者、お供え物を清める儀礼
降神(こうじん)神様を迎えるための儀式
献饌(けんせん)神様に祭壇のお供えものを食していただくための儀式
祝詞奏上(のりとそうじょう)神様へ土地を使用することを奉告し、お祈りの言葉を申し上げます。
清祓(きよはらい)

 

四方祓い(しほうはらい)

土地の四隅をお祓いし、清めます。
地鎮の儀(じちんのぎ)鎌(かま)、鍬(くわ)、鋤(すき)を使い、工事の安全と家の繁栄を祈願します。
玉串拝礼(たまぐしはいれい)神前に玉串をささげ、工事の安全を祈ります。
撤饌(てっせん)お供え物をお下げする儀式
昇神(しょうじん)神様が元の場所にお戻りいただくための儀式
直会(なおらい)

一般的には、祭事が終了した後に行う宴会(打ち上げ)のこと。

さげたお供えものを参加者でいただくという行事ですが、大々的には行わず簡易的な形式で行うこともあります。

地鎮祭の所要時間

地鎮祭は約30分の儀式です。長くても1時間くらいを予定していれば安心です。

準備、片付けを含めると1時間半くらいが目安になります。

費用の相場

総額から言いますと、2~5万円がだいたいの費用の相場となります。

一体どんな費用がかかるのでしょうか?ひとつひとつ見ていきましょう。

祈祷料

地域によりますが、1~3万円ほどお納めします。

お納めする神社によりお納めする金額が変わりますので、事前に問い合わせておく必要があります。

30,000円より(奉仕者人数や祭典により異なることもございます)但し、施主様が個人の場合は20,000円より承ります。

引用:照國神社(鹿児島県鹿児島市)- 出張祭典

お供え物・お酒

スーパーですべて購入できます。費用はおおよそ5千円~1万円が目安。

また、お酒について、どんなお酒が良いのかわからない場合はお酒屋さんで地鎮祭用にと伝えるとどんなお酒が良いのか教えてくれますよ。

お車代

祈祷料とは別に用意しておく必要があります。最近では近くても遠方でも神官が自身で車を運転してくることが多いかと思います。だいたい5千円~1万円がひとつの目安になるかと思います。

ご祈祷料ののし袋の表書きは初穂料?玉串料?

ご祈祷をお納めする時、のし袋の表書きについて悩んだ経験ありませんか?初穂料なのか?玉串料なのか?それとも他の書き方があるのか?

神社側でものし袋の表書きについて多くの問い合わせがあるようで、石川県金沢市の大湊神社のホームページで公開されたブログ記事では

神社でご祈祷を受けられる際、地鎮祭など出張祭典を受けられる際にご祈祷料をご用意いただきます。
このご祈祷料に関して、熨斗袋(のしぶくろ)の表書きは何て書けばいいのか?」というご質問をよくいただきます。

一般的にご祈祷料の表書きには「初穂料」「玉串料」「祈祷料」「御礼」などお書き添えください。

(引用:大湊神社(石川県金沢市)- 社務日誌

と記載されています。初穂料と玉串料、それぞれ表書きに使えない場面もあるとのことで、詳しく書かれていますのでぜひ参考にしてみてください。

8つのポイントをおさらい

ポイント

  1. 地鎮祭は神様に土地の使用許可を頂き、工事の安全・家の繁栄を祈るための儀式
  2. 大安以外にも、吉日とされている日がある
  3. 派手すぎる服装はNG!地鎮祭に合った服装で参列すべし
  4. 手配、準備は施工会社が代行して行う場合があるので要確認
  5. 当日の流れは、神官に身を任せてOK
  6. 所要時間は30分から1時間ほど
  7. 費用の総額は2~5万円が相場
  8. のし袋の表書きは「初穂料」「玉串料」どちらでもかまわない

人生の中でも1度経験するかどうかの地鎮祭。迷っているならぜひ地鎮祭を行うことをオススメします。この機会を逃したら二度と経験できないかもしれません。

地鎮祭を行うと決めている方は、前もって施工会社へ伝えておくと安心です。

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